卵巣の老化を防ぐ

  1. 卵胞の数は女性の一生で劇的に変化する
  2. 卵胞数と不妊の関係
  3. 抗ミュラー管ホルモン(AMH)
  4. 卵巣の老化を防ぐには5
  5. 卵巣と活性酸素
  6. 活性酸素と抗酸化物質
  7. ビタミンCとビタミンE
  8. ヒトはビタミンCの合成ができない
  9. まとめ


1.卵胞の数は女性の一生で劇的に変化する

生まれたばかりの女子の卵巣には、両側で200万個近い卵胞(原始卵胞)が存在します。胎児期(母親の子宮の中にいる時)はもっとずっと多くてピーク時には800万個近くありますから、生まれた時はピーク時の4分の1に淘汰されています。

成長しやがて初経を迎えますが、初経後すぐは排卵していません。思春期を迎える頃になると、卵胞から分泌される女性ホルモンの分泌量が急に増えます。これによって排卵が開始され、それと同時に妊娠可能な身体になっていきます。 

初経時の卵胞数は30万個になっていて、その後も卵胞数は減少し続け、個人差は非常に大きいのですが、21歳までに20万個程になります。さらに31歳で10万個を割り、41歳では1万個、51歳では1,000個程になってしまいます。


2.卵胞数と不妊の関係

卵胞が10万個以上あれば卵巣は活力があるとみなされ、卵胞数の減少は、卵巣の予備能低下を反映すると言われています。では卵胞は何万個以上あれば妊娠可能かというと、それははっきりしていないのです。


3.抗ミュラー管ホルモン(AMH)

発育途上の卵胞から分泌されるホルモンで、卵胞の成長を調整する作用をもちます。抗ミュラー管ホルモンの血中濃度は卵胞数、すなわち卵巣の予備力を反映するとされ、最近、不妊外来などでよく測定されています。しかしながらどの程度、不妊症と関係するのか、実のところまだ明らかではありません。

抗ミュラー管ホルモン値は残っている卵胞の数をある程度反映するようですが、個体差が極めて大きく、またその数値は卵の質の良し悪を示すものではありません。この値がゼロであっても妊娠・出産した例もめずらしくありません。


4.卵巣の老化を防ぐには

卵巣の老化を促進させる重大な因子として活性酸素が挙げられます。また貧血では、酸素を供給する能力が低下します。卵胞を発育させ、排卵に導くためには大量のエネルギーが必要ですが、酸素不足では十分なエネルギーを産生することができません。

40代になってから初めて妊娠を意識したとしても、身体がそれに答えられるようにしておくため、貧血改善と抗酸化対策は、卵巣の老化を抑制するポイントです。
特にビタミンEは抗酸化作用を持ち、また妊娠にも関わりの深い栄養素です。


5. 卵巣とビタミンE

活動期の卵巣からは周期的に排卵が起きています。排卵期の卵胞内では活性酸素が産生され、ちょっとした炎症状態にあり、これが排卵に関係するといわれています。しかし炎症の行き過ぎは卵巣に重大なダメージを与えます。

これを防ぐため、卵胞細胞の細胞膜にはビタミンEがたくさん含まれています。ビタミンEが不足すると活性酸素の処理が遅れ、卵巣の老化や妊娠率の低下を招く原因になります。


6.活性酸素と抗酸化物質

生物は抗酸化物質を産生、あるいは他の生物が作った抗酸化物質を利用して、活性酸素の攻撃から身を守っています。特に動くことができない植物たちにとって、活性酵素の利用と抗酸化物質の産生能力は生存に直結します。

このため植物は、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール、カロチノイドといった多種多様の抗酸化物質を産生することができます。抗酸化物質は、活性酸素から細胞を守ることで、卵巣(卵胞)の抗酸化だけでなく、がんや動脈硬化など様々な疾患の予防にもつながります。


7.ビタミンCとビタミンE

ビタミンCとビタミンEは抗酸化物質の代表として知られていますが、血液、細胞の中や外は水で満たされており、水に良く溶けるビタミンCは、このような環境で抗酸化力を発揮します。

一方、生体膜はリン脂質とコレステロールという脂質からできています。ビタミンEは油に溶けやすく、主に生体膜で抗酸化物質として働きます。


8.ヒトはビタミンC、ビタミンEの合成ができない

動物はビタミンCを大量に産生しますが、残念ながらヒトを含む霊長類とモルモットはビタミンCを作ることができません。また動物はビタミンEを作ることができません。ビタミンCやビタミンEを作ることができない生物は、他の生物を食べてこれを補わなければなりません。


まとめ

不妊に悩んでいたり、赤ちゃんができにくい方に血液検査をすると、ほとんどの方が栄養欠損状態にあります。妊娠を望むなら、まずは食事を見直す必要があります。とくに35歳を過ぎると卵巣機能が低下したり、子宮や卵巣に何らかの不調を抱えている方が多くなる傾向にあります。

でも、妊娠に必要な栄養をしっかり摂って体の状態をととのえておけば、妊娠しやすくなります。